―料理人を目指したキッカケ
美大受験に失敗したが、「コックにならない?」という話をいただき「筆を包丁に持ち帰ればいいんだ」と思った

CHEF’Sシェフインタビュー
■片岡 護/『アルポルト』オーナーシェフ
- #首都圏
- #イタリア料理
プロフィール
昭和23年9月15日東京都品川区に生まれる。母が外交官金倉英一の家で家政婦として務めていた縁で、中学生時代にイタリア料理と出会う。東京都立田園調布高等学校卒業。母親の知人の外交官がイタリア総領事として赴任する際に「コックとして付いて来ませんか?」と誘われたのが、そもそも料理人になるきっかけとなった。渡伊までの、3ヶ月は「つきぢ田村」で鍋洗いと刻みを修行。1968年イタリアに渡ってからは総領事付きのコックとして修行の毎日を過ごす。5年後に帰国し、「小川軒」「マリーエ」を経て、1983年港区西麻布に「リストランテ アルポルト」をオープンし、今に至る。
2020年(社)日本イタリア料理協会 会長就任。
- シェフインタビュー
- インタビュアー紹介・レポート
- お店を代表する3品
シェフインタビュー
Episode-1
Episode-2
ー数ある料理ジャンルの中から、このジャンルを選んだ理由
自分の性格に合っていたし、パスタが好きだから
Episode-3
―料理人として忘れないようにしている心構え
自分を主張しないでお客様に尽くすこと
Episode-4
―影響を受けたココロに残る料理
ポールボキューズの有名な料理「スズキのパイの包み焼き」
Episode-5
―影響を受けた人
「つきぢ田村」の田村平治さん
Episode-6
―過去に「もうダメだ!」と思うような試練
試練はないです
Episode-7
―今のご自身を作り上げた原動力
どんなに嫌なことがあっても何をしても続けていくためには健康管理が第一
Episode-8
―向上心(モチベーション)を持続させるためにしていること
健康管理とストレスを溜めないために趣味を持つこと
Episode-9
―師匠や先輩から学んだ最も大切なこと
人との関わり、人間関係を大切にすること
Episode-10
―料理づくりのインスピレーションを感じるコトやモノ
他の料理人の料理を食べること
「どうやって作るんだろう レシピはどうだろう」とは考えない
食べたときに感激するということ
Episode-11
―自分の専門分野以外の味を勉強する必要があるか
色んな食材の調理法を学ぶために必要
勉強ではなく、それを楽しむこと
Episode-12
ー料理に対しての価値観が変わったエピソード
イタリア料理でも日本料理的な小皿料理のお店に出会った時
Episode-13
―料理でこだわっていること
こだわっていることを表面に出さずに隠しておくこと
Episode-14
―調理器具でこだわっていること
自分に合った包丁を持つこと
Episode-15
―自分がイメージした料理を一皿にするまでの試行錯誤
イメージしたものは瞬間に作ること
1回目がいいので、あまりこちょこちょとこね回さない
Episode-16
―プロの料理人にとってレシピの存在と価値
レシピの価値はない
レシピ通りにやっても全く同じには出来ません
Episode-17
―独立を決めたキッカケ
ある経営者が僕を引き抜きに来たことで気が付き独立を決意
Episode-18
―経営者片岡護の理念とは
お店の全ての人たちがオーケストラであり、料理を奏でる
Episode-19
―最高のおもてなしとは
心からの形ではないサービス
Episode-20
―スタッフとのコミュニケーションで意識していること
何でも言える環境を作ること
Episode-21
―すぐに辞めて行ってしまう人に共通すること
修行は精神的に強くなることで 料理を覚えることではない
続けられる子が勝つ
Episode-22
―若い料理人に求めるもの
20歳までに自分の才能や性格を把握して
人生のベースを作っておくこと
Episode-23
―名店として愛されるお店を維持していく秘訣
コストパフォーマンスを大切に、
お客様がホッとするお店づくりが大切
Episode-24
―料理人人生で一番感謝していること
家庭生活がうまくいっていること
Episode-25
―料理人人生における最終的な目標とは
人生終わるときに 料理人で良かったと感じること
Episode-26
―ズバリ!一流の料理人とは
ずっと続けられること
Episode-27
―コロナによって気づかされたこと
どうやって乗り越えていくか 1つの冒険だと思う
Episode-28
―コロナ渦で始めた新たな働き方は
原価の考え方、仕入れの方法論とかをより考えた新たなメニュー作り
Episode-29
学生からの質問➀
ーイタリア料理とフランス料理の違い
Episode-30
学生からの質問②
ーイタリア料理で一番代表的な料理
Episode-31
学生からの質問③
ー料理を提供する上で一番こだわっているところ
ーイタリア料理で最も難しい料理
ー収入面など夢があるエピソード
インタビュアー紹介・レポート
インタビュアー
-
駒場学園高等学校
食物調理科 1年
吉田 裕太くん
レポート
私がイタリアンの道に進もうと決めたのは、ある料理を食べてからでした。それはパスタのペペロンチーノです。
まだ小学生だったので、お店の名前などは忘れてしまったのですが、小さい頃からパスタが好きだった私が今こうして料理人を目指して食物調理科に入ったのも、あの時食べたパスタが無ければ、普通に勉強していたと思います。私に料理の楽しさと奥深さ、そしてこのようなインタビューという貴重な体験をさせてくれたパスタには感謝しきれません。
又、パスタについて教えて下さった時のアルデンテがパスタからお米料理にも話題が広がり、料理に対するさらなる奥深さと料理の幅広さにとても好奇心を揺さぶられました。
この好奇心をつねに持ち続け、片岡シェフが作るような美しい料理、そして私のように料理を食べ、料理を好きになってくれるような料理を作れるよう、これからも一層努力しようと思いました。
お店を代表する3品
厨房での片岡護シェフの姿をお楽しみください。
白身魚のカルパッチョ
日本人にしかできないカルパッチョ。
和風の要素としてドレッシングに醤油を使用している。
冷製カッペリーニケッカ風
トマトの甘みが引き立つシンプルな一品。
ローマのケッカというソースを上手く取り入れた冷製パスタ。
赤牛のタリアータ
野生のルッコラを使用するので、辛みと香りがいいアクセントとなり、パルメザンの味でさらにお肉とよく合うさっぱりとした料理。